優勝一夜明け、色々な記事。

５年ぶりの日本一を勝ち取ったロッテでは、中継ぎ陣のねばり強い投球が光った。中でも内（うち）竜也投手はシリーズ４試合で８回を投げて無失点と中日を抑え込み、“陰の最高殊勲選手（ＭＶＰ）”ともいえる働きぶりを見せた。

　内は第７戦の六回から登板し、３回を零封した。七回２死一、二塁のピンチでは代打・中田亮を空振り三振に仕留め、ガッツポーズ。「西村監督から『気持ちで負けるな』といわれた。腕を振ることだけを考えた」と会心の笑みを見せた。

　神奈川県立川崎工時代から本格派右腕として注目され、ドラフト１位で２００４年に入団。０７年には右肩手術を受け、１軍のマウンドから遠ざかったが、今季は９月半ばに昇格すると救援で２勝するなどチームの３位確保に貢献した。

　「内の持ち味は何といっても速くて力のある直球。球を低めに集められるのもいい」と西本投手コーチ。西武とのクライマックスシリーズファーストステージ第１戦では３失点したが、翌日の第２戦は延長十回一死一、二塁のピンチに登板し、遊ゴロ併殺で切り抜けて雪辱を果たした。

　以後、日本シリーズを含む８試合で無失点。「マウンドではいつも通りを心掛けた。（日本一になって）良かった」と胸を張る苦節７年の２５歳は来季、メジャー挑戦が濃厚な小林宏に代わる守護神候補となる。

【ロッテ８－７中日】５年ぶりの日本一となったロッテだが、今オフは投打の主軸が流出する可能性が高い。

　西岡剛内野手（２６）は、ポスティング・システム（入札制度）で、メジャー移籍を目指す意向を固めており、近日中に球団フロントと話し合う予定。３年契約が今季で終了することもあり、球団も容認する方向で調整している。首位打者と最多安打のタイトルを獲得した西岡には、ジャイアンツなどが興味を示している。

　また、今季海外ＦＡ権を取得した小林宏之投手（３２）もメジャー移籍を目指す。石川球団運営本部長は「引き留めたいが、ＦＡは選手の権利なので尊重しないといけない部分がある」と、本人の意思を尊重する方針。交渉が不調に終わった場合は国内移籍に切り替える可能性も残るが、まずは夢に挑戦する。

　≪９回追いつかれ…「助けられた」≫ロッテの守護神・小林宏は１点リードの９回に登板したが、先頭の和田に左中間三塁打、続くブランコに中犠飛を許して追いつかれた。それでも１０回は無失点で切り抜けて勝利につなげた。今季は抑えに配置転換され、２９セーブをマーク。胴上げ投手を逃したが「みんなに助けられた。そういう実感しかない。逆転されなくて良かった」とホッとした表情だった。

今季取得した海外フリーエージェント（ＦＡ）権を行使して米大リーグに移籍する意向を持っているロッテの小林宏投手（３２）は８日、球団側と１０日に話し合うことを明らかにした。
　日本シリーズ制覇から一夜明けたこの日、小林宏は「今はじっくり考える。あさって話し合ってから」とだけ話した。球団は権利を行使した場合、慰留しない方針を固めている。
　また、石川晃球団運営本部長は、今季国内フリーエージェント権を取得した里崎智也捕手と渡辺俊介投手とも、１０日に交渉の場を持つことを明らかにした。里崎は「その時になったら考えます」とだけ話した。

プロ野球日本シリーズで5年ぶりの日本一に輝いたロッテの優勝パレード実行委員会（委員長・熊谷俊人千葉市長）が8日、千葉市内で開かれ、優勝パレードを21日に千葉マリンスタジアム（同市美浜区）周辺の幕張新都心で開催することを決めた。コースなど詳細は今後、球団などと調整する。
　ロッテが前回日本シリーズを制した2005年には、幕張新都心と千葉市中心部の2カ所で行われ、計約24万人が日本一を祝った。