なぜ3週間前に、とは思わなかった。上村は表彰式でバンクーバー五輪の銀、銅メダリストを左右に従え中央に立つと、モーグルの魅力を改めて考えた。
 「採点競技だから、だれが勝つのか分からない。常に1番になれるかというと難しい。あんな滑りでも優勝できるのなら、いくらでもできますって感じ」と冗談めかして言う。
 スタート直後に斜度35度、平均でも30度の急斜面は怖い。この地で昨年3月の世界選手権2冠。今回も攻め滑走タイムは28秒99。ただ一人30秒を切った滑りは群を抜いて速かった。ただし、第1エアで脚が開くなど完成度の低さは自覚していた。
 濃霧で決勝を行えず、この1レースの結果が最終順位になった。むろん五輪とは各選手の意欲が違う。2000人を超えた観衆の後押しという地の利もあった。だが、上村も「滑れたことが奇跡みたい」と言う状態。それでも勝った。
 4度目の五輪は4位で、「日本に帰って独りでいる時にめそめそしたり、いや、泣いてもしょうがないって気持ちになったり」と打ち明ける。だが、今は「1番になれた時にはすごく幸せだけど、そこに向かって頑張ることの方が大事」と言える。W杯通算10勝目の節目が、それを教えてくれた

彼女には笑顔とメダルが良く似合う。
コンディション悪い中で、地の利はあったとしてもマグレで頂点に立てるワケではない。
記念すべき10勝目が地元で獲得できたことを賞賛したい。

オリンピックでは巡り合わせも含めて残念だったが、むしろ評価されるべきはワールドカップ。
再び総合1位へまだまだ諦めずにいってほしいな。

おめでとう!!

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