シャープの「亀山」ブランド 「堺」モデルに転換?(Business i)
2009年10月24日 時事ニュースシャープが大阪府堺市に建設を進めていた次世代液晶パネルを生産する新工場が完成、1日から稼働を始めた。液晶テレビ「アクオス」は、三重県亀山市の亀山工場で一貫生産してきたが、最先端の液晶パネルは今後、堺工場で作られることになる。8月には亀山第一工場の設備を中国のテレビメーカーに売却することを決めており、液晶テレビ用パネルは亀山以外に、堺と中国・南京で生産されることとなった。亀山の地名がブランド力にもなっていたシャープの液晶テレビだが、今後「亀山モデル」はどうなるのか。
●「世界の堺モデル」になるのか?
亀山工場は、平成16年にパネル生産からテレビの組み立てまでを一貫生産する液晶テレビ工場としてスタートした。当時、第6世代と呼ばれる世界初のパネルを使って、最先端の液晶テレビを亀山で完成させるシャープが狙ったのは、1カ所で生産する効率性と独自の生産技術などを外部に流出させない“ブラックボックス化”である。韓国メーカーなどとの激しい競争に対抗するのが目的だ。
国産としての安心感とシャープの技術力への評価が重なり、生産地である「亀山」の地名は、ブランドとして定着。さらに新しい技術の第8世代も世界で初めて導入し、亀山第二工場でパネル生産を開始した。
しかし、液晶テレビの急速な普及により、亀山工場は手狭となる。そこで堺市臨海部の広大な敷地に新工場の建設を決め、現在の最先端となる「第10世代」技術の導入を決めた。
亀山モデルの成功例もあり、堺市は「堺モデル」の誕生に期待していたが、シャープの町田勝彦会長は今月10日、「テレビのブランドとしての『亀山』に変更はない」と述べ、新工場は液晶パネル生産のみで、テレビの組み立てはこれまで通り亀山で行うことを明言した。「ユーザーも混乱するので」(町田会長)と亀山モデルのブランド力の高さゆえの決断だ。
●堺モデルの出番なし
堺の新工場を運営するシャープディスプレイプロダクトの佐治寛社長は「(堺モデルについて)舞台は液晶テレビでなく、液晶画面に映像広告などを表示するデジタルサイネージ(電子看板)」と説明。シャープにとってデジタルサイネージは新たな試みであり、市場動向によっては、堺工場の柱のひとつとなる可能性がある。佐治社長は「デジタルサイネージが始まれば、(堺モデルとして商品が出荷される)可能性がある」と話し、「堺モデル」が登場することに含みをもたせた。
もうひとつ大きな方針転換となるのは、中国企業への亀山第一工場の液晶パネル設備の売却だ。
譲渡されるのは「第6世代設備」で、最新技術の流出などの懸念のない古い技術。中国の液晶市場で主導権を握るため、シャープに限らず、韓国メーカーなども現地への足がかりを模索しており、そうした中でライバル企業に先駆けて足場を固めつつある。
●亀山モデルの行方は
堺工場が操業を始めたが、テレビ用液晶パネル生産の中心は亀山工場と位置付けている。というのも、堺工場は主に40~60インチの大型テレビ用液晶パネルを生産し、マーケットのボリュームゾーンとなる30インチ前後のパネルは亀山第二工場で作っているためだ。
しかし、第10世代設備への他メーカーの追随は避けられず、液晶テレビの大型化の流れが進めば、いずれは亀山第二工場の「第8世代」設備は旧型となる。
そのとき、大阪市内からのアクセスがよく、関連の部品メーカーも数多く進出している堺工場の優位性に対し、「亀山モデル」をどう位置づけるのか。
堺か、亀山か-。シャープの今後の経営判断が注目される。
『亀山』で行くべき。
堺工場の皆様には悪いが、せっかく『世界の亀山』の認識は深いからね。
実際どのメーカーも性能差ってそんなに無くて、どこに特徴を出すか!ってのが今のパネル業界。
だからこそメーカーとしての一貫性、流行言葉で言えば『ブレない』商品が必要なのかとも思う。
Kei個人としては家電量販店に勤めてた頃からシャープ・日立・パイオニアを推奨していた。
パイオニアの撤退は非常に悲しいが、テレビの『家電芸人』がパイオニアの『KURO』を滅茶苦茶紹介してくれ、逆に値上がりしていると聞く。
逆に値段が高騰しなければKeiも買ってたしね。
昔から一貫して黒度合いの研究をしていただけあり、本当に綺麗。
そういう意味も含めて一貫性を貫く企業の製品は本当にいい商品を生む。
国内での液晶パネル事業は間違いなくシャープ。(タッチパネルの方は含まず。入れるとエプソンのほうがより一貫性あるからそっちもホメなきゃならんしめんどいww)
ここで、間違った経営判断をしないでほしい。
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