21日にくも膜下出血のため死去した女優南田洋子さん(76)の夫、長門裕之(75)が同日夜、東京都中央区の明治座で記者会見し「僕のいとおしい大好きな女房が、さよならを言わずに永眠しました」と憔悴(しょうすい)した表情で話した。

 長門はこの日は舞台出演のため、臨終に立ち会えなかったという。終演後に「僕の素晴らしい思い出の中で洋子は生きています。永遠のものです」と涙をこらえながら語った。

 認知症を患った南田さんを支えてきた長門は、介護経験が「僕の人生をもう1度よみがえらせてくれた」と振り返った。

 出演中の舞台については「今、僕を支えてくれているのはこの舞台とお客さん。劇団の皆さんに迷惑を掛けることは絶対にできない」と、29日の千秋楽まで出演を続けることを明らかにした。

長門さんにおいては、その辛さ悲しさはご本人にしか計り知れない物だろう。
『人間は忘れる生き物』とは言うが、彼の悲しみ・辛さは完全に癒えるものではないと思う。
それだけは分かる。

でも、最後までそんな伴侶がそばに居て、我が身を案じてくれていた事実。
南田さんは短いながらも、幸せな人生を全うしたのかな、と思う。
自分自身においても40数年後とか50年後とか60年後とか、嫁と共にこういう関係でありたいと思う。
ここで、見習いたい気持ちを述べてしまうのは不謹慎かもしれないが、本当に美しく感じた。

だからこそこの訃報は、切ない。
どうか、安らかに。ご冥福をお祈り申し上げます。

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